結納品は、日本の結納の儀式で交換される伝統的な品々です。これらの品々には、それぞれ特別な意味が込められており、結婚生活の幸福と繁栄を象徴しています。結納品の数は、地域や家族の慣習によって異なりますが、一般的には7品目または9品目が用意されます。以下に、関東式と関西式の結納品について、具体的な例と意味、そして準備に関するアドバイスをまとめました。
関東式の結納品(9品目)
- 目録(もくろく)
結納品のリストを記した文書で、結納品の品目と数を明記します。 - 長熨斗(ながのし)
不老長寿を願う意味が込められた、あわびの熨斗です。 - 御帯料(おんおびりょう)
結納金を指し、昔は帯地や着物を贈っていたことからこの名があります。 - 末広(すえひろ)
白無地の扇子で、「末に広がり、繁栄する」という意味が込められています。 - 友白髪(ともしらが)
白い麻糸で、夫婦が共に白髪になるまで長く生きることを願う意味があります。 - 昆布(こんぶ)
子宝に恵まれるようにという願いが込められており、「よろこぶ」という言葉遊びもあります。 - するめ
お嫁さんが末永く嫁ぎ先に留まるようにという意味が込められています。 - かつお節
永遠を意味する保存食で、「勝男武士(かつおぶし)」という言葉遊びがあります。 - 家内喜多留(やなぎだる)
家内に喜びが多く留まるようにという願いが込められています。
関西式の結納品(9品目)
- 熨斗(のし)
関東式の長熨斗と同じく、不老長寿を願う意味が込められています。 - 寿恵廣(すえひろ)
関東式の末広と同じく、白無地の扇子です。 - 小袖料(こそでりょう)
関東式の御帯料に相当し、結納金を指します。 - 家内喜多留(やなぎだる)
関東式と同じく、家内に喜びが多く留まるようにという願いが込められています。 - 松魚料(まつうおりょう)
関東式のかつお節に相当し、永遠を意味する保存食です。 - 高砂(たかさご)
夫婦が仲良く長生きすることを願う意味が込められています。 - 結美和(ゆびわ)
婚約指輪を指し、結納品に含めることもあります。 - 子生婦(こんぶ)
関東式の昆布と同じく、子宝に恵まれるようにという願いが込められています。 - 寿留女(するめ)
関東式のするめと同じく、お嫁さんが末永く嫁ぎ先に留まるようにという意味が込められています。
結納品の準備と進行のアドバイス
結納品の選び方
結納品は百貨店や専門店、オンラインショップで購入できます。品物にはそれぞれ意味が込められており、縁起の良い漢字が当てられている品も多いです。
結納の形式
結納をどのような形式で行うかを決めます。関東式や関西式など、地域によって異なる慣習があるため、両家で意向を擦り合わせることが大切です。
日取りと場所
結納の日取りは両家全員の都合を踏まえて決めます。場所も両家の意向を確認した上で決定し、料亭やホテルなど様々な選択肢があります。
服装
両家で話し合い、服装の格を合わせることが重要です。どちらかが正装で、もう一方が略装だと気まずい思いをする可能性があります。
結納は、両家が新しい絆を結ぶ大切な儀式です。伝統を重んじつつ、現代のライフスタイルに合わせた形で行う家庭も増えています。大切なのは、両家が心を込めて準備し、お互いの幸せを願うことです。結納を通じて、これから始まる夫婦生活の基盤を築いていくことができるでしょう。結納の準備には時間がかかることもありますので、余裕を持って計画を立てることをお勧めします。また、不明点があれば専門家に相談するのも一つの方法です。結納を通じて、両家が幸せなスタートを切れるように、心を込めて準備を進めましょう。